深センIoTツアー2日目

ft0220.hatenablog.com
本記事はこちらの記事の続編になります.

ツアー日程表

まずはツアー日程表を再度見てみましょう.

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日程表はこちら
本記事では,顔認証店舗,無人ロボット商店,ソフトウェアパーク,CEECについてお話していきます.

顔認証店舗

ツアー2日目一番最初に行ったのは,WechatPayと中国の人気店舗が共同で開発した顔認証店舗.
商品自体は中国で人気の鴨肉加工品店のもので,地下鉄などでも販売いるものです.

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店構え
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同じ店の商品がずらりと並ぶ
このお店は前回記事にもありました,スマートコンビニと同様,入店から購入まで全て顔認証で行うというもので,最新技術を人気店が取り入れたというのが画期的と言えます. 立地は小さな店が所狭しと並んでいる普通の通りで,とても最先端店舗があるとは思えません.
深センではこういった技術を生活の一部として受け入れているといった印象を受ける店舗でした.

無人ロボット店舗

次は無人ロボット店舗.こちらの店舗は日本でも話題になった店ですね.まだ数年しか経っていないように感じるのですが,もう中国国内で展開しているらしくスピードの速さに驚きます.

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店舗入口には可愛らしいイラスト

中の様子だったり,購入方法だったりは他のサイトでも見ることができるので割愛します.
ただ,やっぱりこのゴミ捨てるシーンは自分でもやってみたくてティッシュでやってみました.このアナログな感じめっちゃいいですよね.

無人ロボット店舗片付け風景 from ft0220 on Vimeo.

ソフトウェアパーク

南山区にあるソフトウェアパーク,ここは多くのベンチャーキャピタルやインキュベーション施設が集まっており,深センの発展の源にもなっているような場所です. また,弁護士館もあり特許申請を厚くサポートしてくれるこのいたれりつくせりぶり.実際中国の特許申請のうち半分ほどがここ,南山区からのものらしいです. 近くにはテンセントやバイドゥといった大企業があり,その大企業で働いている人もよくこの場に足を運びどんな技術が産み出されているのかを貪欲に見ているそうです.これは気合が入ります.

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経済特区深センとしての意気込みが書かれている
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テンセントのビル.でかすぎて4分の1ぐらいしか入ってない

パーク内には至るところに風景に溶け込む形でイラストが書かれていました.これは,最近流行りのものでこういったものを積極的に取り入れ活用しようとしているのも,良さを感じます. f:id:ft0220:20181117113421j:plainf:id:ft0220:20181117113431j:plainf:id:ft0220:20181117124804j:plain

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見にくいですが,2016IPARKと書かれている

その他にもこんなものが f:id:ft0220:20181117113723j:plain これは一人用カラオケボックス
ちょっとしか空き時間などに利用するのだとか.

他にも顔認証で買えるケンタッキーフライドチキンの店舗があったり,配達受取両方可能の宅配ボックスが備え付けられていたりと見てるだけでも楽しいものが多くありました. 中は広く,電動ボードや自転車で移動している人もたくさんいて,私も電動ボードで中を移動しました.
日本では規制が厳しく使用できないのですがめっちゃ便利
早く日本でも使えるようになりたい…

CEEC

最後に来たのはCEEC.中国の多くの企業が自分の技術を展示している展示場です. 今回行ったときはたまたまVR不思議の国のアリスをモチーフにしたイベントが開催されており,そのため,場内にはこのような看板が多くありました. f:id:ft0220:20181117115324j:plain ここには中国国内で大人気のチーズティーのお店があり,そちらにもお邪魔させてもらいました. f:id:ft0220:20181117115727j:plainf:id:ft0220:20181117115731j:plainf:id:ft0220:20181117120013j:plain 日本では2018年の8月にチーズティー専門店が上陸したばかりですが,残念ながらこちらの店舗ではありません.今度日本に来た店のものと飲み比べしてみたいと思います.

さて,この建物10階まであるのですが,最上階へは直通のエレベーターがあり,その中はなんと全面ディスプレイ.
他の人が映らないように編集したので偏りがありますがこんな映像が流れていました.

CEECエレベーター内 from ft0220 on Vimeo.

この映像はやっているイベントによって変わるそうなので,何度も楽しめます.

10階にはこういった形で様々なものが展示されていました. f:id:ft0220:20181117120415j:plain 例えばロボットアームだったり f:id:ft0220:20181117120500j:plain ランニングウェア(着るだけで身体情報が分かる)があったりしました. f:id:ft0220:20181117121029j:plain 他にも医療用として脈を映し出す機械とかもあり,面白かったです.

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私の手の静脈を写してます

階やスペースごとに取り扱っているジャンルが異なり,スマート家電をメインに扱っている階や携帯やスマートデバイスを扱っている階,知育玩具やセグウェイ,ドローンを扱っている階などがありずっと見ていて飽きない空間でした.
気に入った製品はこの場で購入することもでき,ガジェットショッピングとしても楽しめます.

個人的に驚いたのは,日本のベンチャー発の商品を扱っているスペースがあり,館内のBGMは日本のアニメソングだったことです.
ここまで様々な技術が台頭している中国でもいまだに富裕層は日本の家電を使用しているそうですし,日本の技術や文化は国内で言われているほど捨てたものではないと感じました.

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君に届けをスクリーンで見ているスペースの様子

終わりに

いかがでしたか.
日本ではできない深センならではの体験は衝撃的なものから意外なものまでたくさんあり,本当に行ってよかったと思います.
今回ツアーをしてくださった佐々木さんからは,深センの技術は日本にもある.できることは変わらないというお話をしてくださいました. 確かに技術的なハードルは高くないものが多く,日本でもやろうと思えばできるもの,実際に利用されているものがほとんどだと思いました.
しかし,日本で同じことはできないでしょう.土地や政府の考え,サポート体制がしっかりしているからこそ,深センではこんなにも新しい技術やアイディアが世の中に浸透しているのだろうと思います.
では,どうするのか.
政治家でも大富豪でもない私たちにできることは限られているかもしれませんが,モデルケースとして世界で取り組まれている技術やアイディアを学習し,日本版としてアレンジしアウトプットしていく.
そういったことの積み重ねぐらいなら私達にもできるんじゃないかと思います.
そのためのインプットとしてこのツアー,ひいては深センは大きな刺激を与えてくれました.これからも頑張っていきたいです.

少なくとも,日本終わりだって思考停止はしたくないですね.